日本赤十字社 神戸赤十字病院

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診療部門

放射線科

放射線科の診療内容・特色

私たち放射線科医の主な業務には、画像診断、画像ガイド下低侵襲治療(Interventional Radiology:IVR)、放射線治療という3本の柱があります。

画像診断

CT、MRIなどの画像診断機器の進歩は、専門家である私たちでさえ驚くほどです。高精度の画像診断は現代の医療にとって欠かすことのできないものとなっていますが、一方で1検査あたりの画像データも増加の一途をたどっています。せっかくの高精度の画像もそれを正確に診断できる医師が診なければ、宝の持ち腐れになってしまいます。
最近、画像診断レポートで指摘されているにもかかわらず、主治医がその確認を怠ったために癌の発見が遅れ、治療に影響が出たという報道が後を絶ちません。私たち神戸赤十字病院放射線科では、このようなことのないよう、日本医学放射線学会の診断専門医の資格を有する常勤医がすべてのCT、MRI検査に目を通し、読影レポートを作成、院内各科の主治医や検査依頼元の医療機関へ必ず翌診療日までに報告を行っています。主治医がレポートを確認したかどうかをcheckするシステムも構築済みで、重要な所見が見つかった場合は直接連絡を行うことも徹底しています。

IVR

IVR(Interventional Radiology)というと聞きなれないかもしれませんが、カテーテルという言葉はお聞きになったことがある方も多いと思います。血管の病気や悪性腫瘍に対し、カテーテルという細い管を血管などに挿入して、体の中から治療を行う、切らずに治す方法です。放射線科では、脳、心臓以外(これらは各々脳神経外科、循環器内科が担当)のすべての領域でのIVRを行っています。病院の重点部門である救急医療においても、院内の他診療科、併設する災害医療センターとの密な連携のもと、24時間365日緊急IVRに対応可能なオンコール体制を整え、多くの患者さんの救命に寄与してきたと自負しております。

放射線治療

平成28年3月を以って放射線治療装置は撤廃いたしましたが、引き続き神戸低侵襲がん医療センターとの連携のもと、がん治療に関わってまいります。

放射線科の治療

当院は日本IVR学会の修練認定施設であり、放射線科では脳・心臓以外の血管系・非血管系すべての領域のカテーテル治療(IVR)が可能です。

当科で施行可能な主なIVR

  • 透析シャント不全治療(シャントPTA)
  • 閉塞性動脈硬化症など末梢血管疾患治療(PTA・ステント留置術)
  • 胸部・腹部大動脈ステントグラフト(心臓血管外科との協力体制)
  • 肝動脈塞栓術・肝動注化学療法
  • 中心静脈ポート(CVポート)埋込術
  • 胃静脈瘤治療(BRTOなど)
  • 血管奇形に対する塞栓/硬化療法
  • 外傷・非外傷性出血に対する止血術(兵庫県災害医療センターとの協力体制)
  • 子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(婦人科との協力体制)
  • 胆管ステント留置術
  • 画像ガイド下針生検/ドレナージ

※ 特殊なIVRにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

診療実績

IVR件数

(2022年度)

CVポート133
経皮的シャント拡張術26
肝動脈塞栓術7
四肢の血管拡張術6
緊急止血術46
大動脈ステントグラフト(腹部)34
大動脈ステントグラフト(胸部)25
経皮的針生検/ドレナージ41
その他12

スタッフ紹介

放射線科部長森 岳樹(もり たけき)

卒年平成4年 神戸大学医学部卒業
所属学会・専門資格等日本医学放射線学会診断専門医
日本IVR学会専門医
胸部・腹部ステントグラフト指導医
日本乳がん検診精度管理中央機構検診マンモグラフィ読影認定医
専門領域画像診断全般(特に腹部、骨軟部領域)
IVR全般(特にステントグラフトなどの血管系治療)

放射線科副部長木下 めぐ美(きのした めぐみ)

卒年平成16年 愛媛大学医学部卒業
所属学会・専門資格等日本医学放射線学会診断専門医
日本IVR学会専門医
胸部・腹部ステントグラフト指導医
日本乳がん検診精度管理中央機構検診マンモグラフィ読影認定医
日本脈管学会専門医
専門領域画像診断全般、IVR全般

放射線科副部長大西 章仁(おおにし あきひと)

卒年平成18年 大阪医科大学医学部卒業

放射線科医師八幡 宥徳(やわた ひろのり)

卒年平成27年 鳥取大学医学部卒業