基本理念

医師が医師としての人格を涵養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることのできる能力を習得する研修を行います。

基本方針

2年間の研修を通じ医師として必要な姿勢や技術の修得し、世の中から必要とされる医師の育成を目指します。

1. 医師としてふさわしい診察態度や倫理観を養い、プロフェショナルリズムとしての自覚と責任を持つ医師を育成する。
2. 患者さん及びその家族の立場に立ち、心のかよう医療を実践する信頼される医師を育成する。
3. 医療チームの一員としての責務を担い、医療スタッフと協調し、安全で質の高い医療を実践できる医師を育成する。
4. 神戸医療圏域初の地域医療支援病院としての責務を理解し、かかりつけ医と連携して、地域医療に貢献できる医師を育成する。

1年目の研修

• 内科、外科、麻酔科、救急の研修を行う。
• 内科は6ヶ月とする。（内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、脳神経内科、糖尿病内科）
• 外科は2ヶ月とする。
• 麻酔科は2ヶ月とする。（1ヶ月は救急）
• 救急は内科系1ヶ月、外科系1ヶ月、麻酔科1ヶ月とする。

2年目の研修

• 地域研修は1ヶ月間行う。
• 精神科は1ヶ月間、新生病院にて行う。
• 小児科、産婦人科は各1ヶ月間、甲南医療センターにて行う。
• 自由選択は8ヶ月とし、隣接する災害医療センターでの研修も可能である。

1年目の研修

• 内科
  6ヶ月間の研修を行う。
  研修内容は、厚生労働省が指定する必須項目に従い基礎研修を行う。
  各内科をローテートすることで、診療の総論的姿勢、知識、手技に加えて、専門的診療も行う。

• 外科
  2ヶ月間の研修を行う。
  研修内容は、厚生労働省が指定する必須項目に従い基礎研修を行う。
  術前診断、手術の説明、手術、術後管理と外科チームの一員としての研修を行う。

• 麻酔科
  2ヶ月間の研修を行う。
  研修内容は、厚生労働省が指定する必須項目に従い基礎研修を行う。
  術前、術中、術後管理、ICU管理と麻酔科チームの一員としての研修を行う。

• 救急
  救急部はないが、内科系救急、外科系救急各1ヶ月、麻酔科1ヶ月の研修を行う。

2年目の研修

• 地域医療
  多可赤十字病院もしくは兵庫県立丹波医療センターでの2週間の地域研修に加えて、2週間、神戸市内のクリニックでの診療を研修する。
  市中病院とクリニックのそれぞれの役割、診療上の違いなどを研修し、今後の診療に役立てる。
  ☆多可赤十字病院
  ☆兵庫県立丹波医療センター
  ☆住吉川病院
  ☆もりもと内科クリニック
  ☆坂下内科消化器科
  ☆兵庫県赤十字血液センター（地域保健）
• 精神科
  1ヶ月間、新生病院（協力病院）での研修を行う。
  週に1度、当院での診療内科研修も行う。
• 産婦人科および小児科
  各1ヶ月間、甲南医療センターでの研修を行う。
• 自由選択
  原則として当院にて研修できる診療科を選択し、各科の指導の下、研修を行う。
  当院にない診療科の研修希望時は、協力病院での研修も可能である。

原則、マンツーマンでの指導体制

細かい指導が保てるよう、各指導医が受け持つ研修医は原則1名のマンツーマン体制としています。

診療科や各部門との垣根が低い環境

診療科や各部門との垣根が低く、研修医はいつでも質問・確認がしやすい環境です。

研修管理委員会・臨床研修向上部会の運営

研修管理委員会では、本プログラムに参加していない病院の臨床研修指導者（院外委員）を加え、第三者的立場からの意見を入れ、公平性を図ると共に、より良い研修環境となるように努めています。
臨床研修向上部会では、指導医・事務職員・全卒後臨床研修医から構成され、研修医の声を聞き、研修医が充実した研修が実施できるよう努めています。

災害救護研修

医師として近い将来起こり得る大規模自然災害等に対応できる基礎的な知識・技能を身に付けることを目的として、年に複数回実施する災害救護訓練を必須研修としております。